余白を埋めて
タトゥーの彫り師さんがしているYouTubeをみていた
オモシ―チャンネルってやつなんだけど
「タトゥーを一つ入れるとなぜもっと入れたくなるのか」というお題の動画で、声が出るほど納得した答えがあった
「タトゥーを一つ入れると、残りの部分が余白に見える」という答えだ
本当に、そのとおりで
身体的な余白を今はこつこつ埋めている
タトゥーってお金も時間もかかるし、埋めようと思ってすぐに埋まるものではない
埋まるたびに心は満たされ、余白を見るたびに心が渇く
なんのためにタトゥーを入れるのか
女だからよく聞かれる
余白を埋めるため
自分が何者か確認するため
私の服を剥いだ男を威嚇するため
でもいちばんしっくりくるのは「趣味だから」という答えだ
趣味なんだ
道楽なんですよ
体の余白は、日常で目にするところはとても気になる
背中とかって余白でも未完成でもあんまり気にならないらしいよ
心の余白については、あれば余裕と捉えて穏やかになることもあるし
あったら寂しさに見えて埋めたくなる
「男女が寄り添うことで寂しさが埋まることがあるでしょう」と、最近言われたけど
人と人とが寄り添って寂しさが埋まるくらいなら私は日々こんなに悲しくない
埋まるわけがないんだ、そんな簡単に
何を例えに出したらいいか分からないけど
寄り添って心が埋まるなら、キャバクラ行った後おじさんが嬢に粘着な連絡はしないんだ
風俗だってリピートされる事は無い
そばに誰かがいなくて寄る辺ない悲しさみたいなものに由来する寂しさなら
それは誰かに寄りかかることで一層顕在化してありありと見えるんだ
そうは思うんだけど、なかなか理性的に寂しさと向き合えないんだよなぁ
とりあえず悪いお酒を飲むことはよそう